当科ホームページを訪れていただき、ありがとうございます。このたび樋口和秀前教授の後任として本学2内科主任教授を拝命しました西川浩樹でございます。私は、平成11年に京都大学医学部を卒業し、奈良県天理よろづ相談所病院にて初期・後期研修をし、その後大阪赤十字病院消化器内科、兵庫医科大学肝胆膵内科、独立行政法人医薬品医療機器総合機構（PMDA）に勤務、そして2021年4月にご縁あって本学に赴任し、2022年8月1日から新生2内科が気持ちを新たに船出しました。2内科は歴史と伝統のある教室です。樋口和秀前教授を初めとした先代の先生方の築かれた偉大な業績に敬意を表しつつ、大組織を主宰することに対し、身の引き締まる思いでおります。目前に迫る荒波・逆風に対し、全力で立ち向かう所存です。関連の皆様におかれましては、末永くご指導ご鞭撻を何卒よろしくお願い申し上げます。
　私たち2内科は、上部消化管グループ、下部消化管グループ、胆膵グループ、肝臓グループ、化学療法グループから構成されます。化学療法グループは腫瘍内科として独立しますが、私たちの仲間であることに変わりはありません。各グループにはグループヘッドという「まとめ役」が配置され、臨床・研究に優れた先輩医局員が若手医局員を支えます。各種学会（日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会、日本肝臓学会、日本臨床腫瘍学会、etc）のオピニオンリーダー的存在となる医局員を複数名擁しています。グループ間においては、医局会等を通じて、常に連携・情報交換を行い、内部で発生した諸問題に対しては医局員一丸となって対応する体制が整備されています。診療においては、大阪府下トップクラスの患者数・診療レベルを維持し、国内・国際学会発表や論文誌上発表等の学術活動も大変盛んです。治験の参加実績が学内トップクラスであることも当科の特色の一つです。国内・国外留学についてもサポートできる体制があります。今後これらのことをさらに発展させ、「世界に誇れる大阪医科薬科大学2内科」を目指します。関連病院についても、いわゆる「地域の基幹病院」とみなされる病院に多数の医局員を配置しており、地域医療の充実も意識しています。関連病院に出向中の医局員とは、WEB会議を通じて私たちと一緒に定期的にカンファランスをしています。これは他大学にはあまり見られない非常にユニークなシステムであり、このことにより「大学と関連病院の一体感」が醸成されます。
　「組織の発展において重要なことは何か？」この問いには様々な答えがあるとは思いますが、私は第1に「教育の充実」を掲げます。教育は、卒前教育・卒後教育・大学院生教育の3本柱で構成されると私は理解していますが、私たち2内科はこれら全ての充実に力を注ぎます。質の高い教育を受けた人たちは何年か先に、後に続く人たちに対して、質の高い教育を施すようになります。このサイクルこそが教室の健全な発展につながるというのが私の信念です。先人が築き上げたものを、後進がきっちりと受け継いでいくことが重要です。逆に、教育の充実を怠った組織は滅びます。「教育の充実」は教室運営の強固な土台を形成します。
　一方、「多様性」が叫ばれる時代が到来しました。妊娠・出産等の人生の一大イベントを控えた女性医師のワークライフバランスを、組織としてサポートすることは大変重要なことと思います。私たちは、この点にも十分留意し、「働きやすい2内科」を目指します。関連病院への医局員の派遣についても、私たちは必ず本人の希望や家庭の事情をしっかりと汲み取り、当事者である医局員ができるだけ納得のいく形で関連病院に赴任できるように配慮しております。
　私たちは、一緒に汗を流してくれる将来性豊かな若者を求めています。「若さ」とは教室にとって貴重な財産となり、車に例えるならエンジンの役割を果たします。出身大学等は一切関係ありません。私たち2内科は情熱のある若者に対して広く門戸を開放しております。遠慮なく、そして安心して2内科に飛び込んできてください。病院見学も大いに歓迎します。私たちと夢と希望を共有しましょう。
「来たれ、若者！私たちは君たちを心から歓迎します！」