下部消化管

  • 下部消化管グループでは、大腸・小腸に発生する疾患を対象に日常診療、研究活動を行っております。下部消化管の疾患は「腫瘍」と「炎症」に大きく分けられ、「腫瘍」は大腸ポリープ、大腸癌など、「炎症」は潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患(IBD: Inflammatory bowel disease)が代表的な疾患となります。
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  • 近年、わが国での大腸癌の罹患率は年々増加しており、大腸内視鏡を用いた診断や治療の重要性が増しています。大腸腫瘍は早期に発見すれば、ほぼ完治する疾患であり、まずは検査を受けて頂くことが重要です。当院では最新の設備と技術を駆使し、患者様にとって負担の少ない、適格な内視鏡検査を心掛けております。具体的には大腸ポリープ・早期大腸癌の術前検査として拡大内視鏡や超音波内視鏡を用い、精度の高い診断を行っております。また内視鏡での治療として、大腸腫瘍に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)、消化管出血に対する止血術、金属ステントによる癌性狭窄解除など、多数の実績があります。さらに、これまで検査自体が難しかった小腸の疾患においても、近年開発された新しいmodalityであるカプセル内視鏡やダブルバルーン内視鏡を用いて、積極的に診断・治療を行っております。
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  • 一方、炎症性腸疾患に対する専門機関として2014年に「炎症性腸疾患センター」を院内標榜し、潰瘍性大腸炎、クローン病の診断・治療に力を入れております。炎症性腸疾患は下痢、血便などが慢性的に続く原因不明の難病であり、食生活の変化などに伴い、患者数は増加の一途をたどっています。根本的な治療法は未だありませんが、免疫抑制療法、分子標的療法といった新しい治療法が次々に開発され、非常に良好な治療成績を残せる様になりました。また疾患の特徴として、比較的若い世代で発症しやすく、学業や仕事をされている方も多くいますし、結婚、妊娠など人生設計は様々です。病気を治すだけではなく、個々の患者様の生活背景を考慮した、きめ細かい医療が必要となります。患者様にとっての最善の治療を常に考えながら、安全、安心な治療を目指し、病院内外の連携も一層深めていきたいと考えています。
  • 研究活動としては、潰瘍性大腸炎やクローン病など炎症性腸疾患を対象として疾患の病態解明に関する基礎的研究や、新しい炎症性腸疾患に対する治療薬の開発を目指して研究を進めています。具体的にはマウスを用いた炎症性腸疾患モデルを作成し、iPS細胞や脂肪組織由来の幹細胞を利用した新規治療薬の開発や、炎症性腸疾患の発症原因の一つであるオートファジーに関する研究、絶食-再摂食が粘膜再生におよぼす影響、炎症性発癌の実験モデルを用いた発癌進展機構の病態解明などについて研究を進めています。今後も日常臨床における疑問や問題を研究課題とし、その結果を臨床にフィードバックするといった、臨床に即した興味ある研究活動をしていきたいと考えております。
  • ●炎症性腸疾患センター
  • 炎症性腸疾患(IBD: Inflammatory bowel disease)とは潰瘍性大腸炎とクローン病のことで、慢性的に下痢や血便を来す原因不明の難病です。近年、食生活の変化などに伴い患者数は年々増加しており、特に比較的若い世代で発症しやすいという特徴があります。根本的な治療法は未だにありませんが、免疫抑制療法、分子標的療法といった新しい治療法が開発され、以前と比較して治療成績は向上してきました。しかし治療方針の選択肢が増える一方、最適な治療法を選択するためには、専門的な医療機関において正しい診断・治療を受けて頂くことが重要となっています。 我々は炎症性腸疾患の専門機関として、2014年に「炎症性腸疾患センター」を院内標榜致しました。これは、炎症性腸疾患の治療法が複雑化する中で、質の高い最先端の医療を提供しつつ、患者様に本当に納得・信頼して頂ける医療機関を目指して立ち上げたものです。炎症性腸疾患は若くして発症しやすいため、学業や仕事をされている方も多く、結婚、妊娠など人生設計は様々です。病気を治すだけでなく、個々の生活背景に沿った、きめ細かい医療が必要となります。患者様にとっての最善の治療を常に考えながら、安全、安心な治療を心掛け、我々一同、日々の診療に取り組んでいます。
  •  炎症性腸疾患の治療成績をさらに良くするためには、現在使用されている治療薬のみでは不十分であり、世界的に多くの新規治療薬が次々に開発されています。当センターでは様々な治験を介して、未だ保険適応となっていない新規治療薬を使用することも可能です。また独自の臨床研究、あるいは多数の関連医療機関と連携して多施設共同研究を実施しており、医療の進歩に寄与することを目指しています。腸の症状でお悩みの方がいらっしゃいましたら、まずは気軽に当センターまでご相談下さい。
  • ●難病総合センター http://hospital.osaka-med.ac.jp/nanbyou/index.html
 

川上研  助教
柿本一城 講師(准)
岡田俊彦 助教(准)
能田貞治 出向中
楢林賢  出向中
平田好正 大学院生
井口宗威 出向中
坂中太輔 出向中
平田有基 助教(准)
依藤直樹 出向中
中 悠   大学院生
原あずさ  大学院生
邉見雄二郎 大学院生
窪田美紀  大学院生(出向中)
井上拓也  非常勤講師

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